ツギハギの恋

怖い……。

あれは絶対、ひなたと関係のある人だ。

もしくは人じゃないのかもしれない……。


得体の知れない恐怖に足がすくんだ。

公園入り口であたしが立ちすくんでいると老婆がベンチからすくっと立ち上がりこっちに手招きした。


行かないといけない。


逃げちゃ駄目だ……。

逃げちゃ駄目だ。



て、シンジか！


心の中でひとりボケノリツッコミをして虚しくなったあたしはようやく公園に足を踏み入れた。


本当怖い。

ピンクの髪でゴスロリちゃんを思い出す。


でもひなたと関係のある人ならこっちから聞きたいことがたくさんある。

睨みながら一歩ずつ近づくあたし、それを老婆は涼しい顔で見ていた。

ヤベー超こえぇ！！

くっそ……


「あたしに何か用ですか！？」


恐怖心からあたしは若干キレ気味に話しかけた。

老婆は臆することなく黙ってあたしを見つめた。



「良しとする……お前、合格だ。アレは返してやろう」


「えっ？」



何を言ってるのかわからない……。