ツギハギの恋

あたし気持ち悪っ!

何、赤くなってんの!?

何、ひなたから逃げてんの!?

校舎から出て逃げるようにバス停に向かう。



俯いたあたしを覗き込んださっきのひなたの顔を思い出す。

けだるそうな仕草や表情がやけに色っぽく見えた。


やべえ。まだドキドキして胸が苦しい……。


不覚……。

今更、ひなたにドキドキしてどーするよ。


ため息をついて一人、バス停でバスを待つ。


数分後、学校からバス停に向かってひなたが歩いて来た。


てか来んのかよ!

気まずっ!!


あたしは顔を合わせないように慌てて背をむけた。

気付くなよ……

こっち来んなよ……。



「中田さん?だっけ」




背後から聞こえた声にあたしは身を縮めた。

そら気付くわ。