頂戴て!

犬かよ!いや、犬か!!


赤面してるであろう自分に焦ってごまかそうとした矢先だった。



「言ってよ好きって。待てもお預けもなし。ミリちゃんの好きを頂戴」



さっきの涙で潤んだひなたの瞳があたしを見上げる。

反則だ!
自分が可愛いからって何その強気!?


あたしはますます恥ずかしくなってひなたから目を逸らした。
すかさずひなたの手が伸びる。


「好き?」


マジかコイツ!?

ヤメロ恥ずかしい!



「ぅ……ん」


赤面したまま小さく言うとひなたは嬉しそうに笑った。


「よかった」










―――えっ



何それ?

それだけ!


ひなたは毛布に包まったまま、あたしの膝で犬の姿に戻ってしまった。