ツギハギの恋

何事もなく、その日の夜が明けた。
つーか何があるんだよ。

あたしは結局、うとうとするほどの睡眠しかとれなかった。

ユリがあたしを好きだなんてアホらしい。
やっぱありえない。


ベッドから体を起こして隣でまだ寝ているユリに目をやった。

昨日、あたしが巻いた髪からチラリとユリの寝顔が見える。

――アホらしい。

ユリはあっちゃんと浮気したんじゃん。
あたしに恋愛感情なんてあるわけねーし。


緊張感が一気に抜け眠たさが襲う。
睡眠不足で軽く頭が痛い。

再びベッドに体を下ろすとひなたがいないことに気がついた。


ま、いっか。

気がぬけたあたしは二度寝することにしてゆっくり目を閉じた。