ツギハギの恋

その夜はなかなか寝付けないでいた。
なぜなら隣にユリが寝ているからだった。

背中を向けてはいるがユリの体温をしっかりと感じる。

朝まで寝ないで喋るとかテレビとか、夜中2時まで粘ったがユリが眠たいと言い出して無理だった。


アホ犬が変なこと言うからあたしはユリの隣で寝れずにいた。

ひなたはと言うとあたしの横で窮屈そうに丸まっている。


ダメだ。
寝れねー。ソファーで寝ようかな……。

でもあたしが移動したらユリが変に思うかも。

いや、ユリが寝た後ソファーに移動して朝、起きたらユリの寝相が悪かったとか嘘言ってソファーに移ったことにしよう。

よし。
速、移動!



ユリが寝ているのを確認してゆっくりベッドから起き上がった瞬間だった。


「……ミリ、トイレ?」


お前起きてたんかーい!

「うん……」

ユリの声であたしは脱力して行きたくもないトイレに向かった。