部屋に戻ったあたしは少しユリに冷たい態度だったと思う。
それでもあたしはまだ我慢していた。
ユリが髪の巻き方を教えて欲しいと言うのであたしはしぶしぶユリの髪でやってあげた。
ユリのややくせっ毛の髪をブロッキングしていると鏡ごしにユリが呟く。
「ねぇ……女の子同士ってこう言うのいいよね」
「何が?」
「小学生の時はこんなふうに髪を触りあってる女子が不思議でしょうがなかったから」
「……何それ」
少し冷たく言い放つとあたしはコテでユリの髪を巻きはじめた。
「ねぇ、ミリ。あたしに双子のお兄ちゃんがいたとしたら……それって恋愛対象になる?」
「は?ユリ双子なの?」
「もしもの話。あたしに双子のお兄ちゃんがいて姿形あたしに似てるの。それって恋愛対象になる?」
「はー……何それ」
鏡の中のユリと一瞬、目が合ってハッとして目を逸らした。
うわ……
何かヤベー空気だぞ。
何か会話を続けなきゃ……。
そのタイミングで気まずい空気を掻き消すように、あたし達の後ろで犬のひなたがワンワン吠えはじめた。
それでもあたしはまだ我慢していた。
ユリが髪の巻き方を教えて欲しいと言うのであたしはしぶしぶユリの髪でやってあげた。
ユリのややくせっ毛の髪をブロッキングしていると鏡ごしにユリが呟く。
「ねぇ……女の子同士ってこう言うのいいよね」
「何が?」
「小学生の時はこんなふうに髪を触りあってる女子が不思議でしょうがなかったから」
「……何それ」
少し冷たく言い放つとあたしはコテでユリの髪を巻きはじめた。
「ねぇ、ミリ。あたしに双子のお兄ちゃんがいたとしたら……それって恋愛対象になる?」
「は?ユリ双子なの?」
「もしもの話。あたしに双子のお兄ちゃんがいて姿形あたしに似てるの。それって恋愛対象になる?」
「はー……何それ」
鏡の中のユリと一瞬、目が合ってハッとして目を逸らした。
うわ……
何かヤベー空気だぞ。
何か会話を続けなきゃ……。
そのタイミングで気まずい空気を掻き消すように、あたし達の後ろで犬のひなたがワンワン吠えはじめた。


