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「せいやって、きょうだいいるの?」


「うん、いもうと。今9才。のえる、っていうんだ」


「のえる?へんな名前」


オレが乃絵留ちゃんのことを知ったのは、10歳の頃。


「へんじゃねぇよ。クリスマスっていみなんだから」


「へぇー」


「あっ、あれだよ。あれがのえる」


聖夜の指差す方を見ると、グラウンドで走り回っている小さな女の子がいた。


「……のえる」


オレはあの時、天使に出会ったと思ったんだ。