下心と、青春と



お昼になり、また梨太郎が囲まれている。


ああそうか。


剣之助くんがいないから余計囲まれるんだ。


梨太郎は、私と偽装カップルになることで虫除けが出来るとか言ってたけど、全然出来てないな。


なんだかなー。


仕方ないので、私が梨太郎の席に行く。


「ほら」


「あ、センキュ。何処で食べる?」


「さあ?この子達と食べれば?」


梨太郎にひっついている女子達を上から見下ろして私は言った。


「怒ってる?」


「別に」


「絶対怒ってる!ちょ、待てって!」


「待ちません」