下心と、青春と



「はぁー!?どういうことだよこれーーーー!!!!」


一人屋上に残された私は、思いっきり叫んだ。


「あーあ、大変だぞこれはよー」


「え?」


屋上には私一人だと、思ってたんだけど。


声がしたほうを見てみると、ものすごく背が高い男の子が。


梨太郎も背が高い方だけど、もっとでかい。


というか、この人は確か……


「う、宇佐見若太夫(ウサミワカタユウ)!」


「お、名前知ってたんだ。キミは遊馬柚葉……だったよな?」


「あ、はい……」


「まぁオレのことは気軽に宇佐見ちゃんとでも呼んでなー」


「は、はい」


絶対に呼べないけど。