行き着いた先は、屋上。 良く晴れた青空が広がっていた。 あのときと、同じ空。 「…痛いんだけど。」 さすがに怒るよ? さっきからずっとシカトだし。 それでも離さなかった。 「桐谷直ってば!!」 怒りはピークに達しようとしていた。 「俺は“桐谷直”じゃねぇ。」 背を向けたまま呟いた。 は?