「…お、桐谷直ッ!!」




何度よんでも返事がない。



ずっとあたしの腕を掴んだまま。

息を切らしながら、そのまま走った。






一言も話さずに教室についた。






「やば、始まってる。サボった方が…あっ」







桐谷直はまた歩き出した。


…あたしの腕を掴んだまま。






歩くのが早くて、あたしは軽く小走りになった。