「おっはよー♪奈ー緒」



桐谷直。



「おはよ。」





あの日。

あの日曜日からあたしの中でコイツの存在が変わった。



“大嫌い”から“普通”に。

一歩昇格…?







「今日は一段と可愛いね♪」

「ふぇ?!」




桐谷直の口からそんな、甘い言葉。

そしてあたしの髪をいじってる。




「くるくるじゃーん☆」

「う、んっ…!」





いつもはストレート。

でも今日は珍しく巻いてきた。




べ、別に気付いてくれたことが嬉しいわけじゃ…っ!!