「ええか?自分、 俺をフってんねんで? …この俺を。 それやのに…何で泣いてるん?」 「それは…その…」 「今頃仲直りして 笑っとるハズちゃうんか。 俺のフられ損やなんて、 ホンマ笑われへんで? 想うてることドーン!と かましてやったらええねん。 ええか? これ以上迷われたら 俺かて諦めつかんし。 ……頼むで?」 「……」 俯いたままのあたし。 先輩への後ろめたさや、 自信を持てない自分、 それでも直を好きだと 想ってしまう心… 様々な感情が 入り混じって、 未だに前を向けずにいた。