「あたしが…あたしが、 憎んでなかったら。 妬んだりしなかったら…!」 目の前の彼女は、強く拳を机に叩きつけた。 怒りと悔しさに震えて。 「大好きだったのに… 何度嫌いって言っても未優を受けて入れてくれるお姉ちゃんが…大好きだったのに…!」 本音。 あの頃から分かってた。 未優は誰よりも真優を好きだった。 羨みながらも憧れているみたいで。 「あたしなんかいなきゃ…っ」 気付いたら、抱きしめてた。 未優の言葉を遮って。 「…言っとくけど、 好きなわけじゃねーから」 「直…」