「ほっんまにアホやなぁ」 呆れたように笑った。 黙ったままのあたしを置いて先輩は言葉を続ける。 「そない後悔するんやったら強がらんで言ったらええのに。誤解だ、って」 「……」 自分で原因作っておいて何言っているんだろ。 なんて冷静になりながら遠くを見つめた。 空は灰色だった。