恋愛勝負 ~Love★Game~




帰り道。



未優が休みなく喋り続けていた。

でもそれは俺の耳を通り抜けて風として消えていった。




いつのまにか未優は俺の手を握っていた。

さも嬉しそうに。




「何やってんだよ、離せって」




嫌だった。

別に、未優はもちろんウザイけど、未優じゃなくても嫌だったと思う。


今つないでるこの手が、奈緒の手じゃないって事が。





「え~じゃあ腕組んぢゃお♪ダメって言っても無駄だからね~」





そう言って今度は腕を絡ませる。

何を言っても聞かないだろうと判断した俺は騒ぐ未優を無視した。



てか、それどころじゃないのが本音。



未優と一緒に居ても。

腕なんか組んでても。




頭の中は奈緒が占領していた。



あいつ、泣いてっかな?

まさか、拗ねてる??



全部、奈緒ばっか。