…そっか、そーゆーことか…
仕方ないよね、あたしだって不本意でもあんな事しちゃったわけだし。
未優ちゃんみたいに可愛い子の方がいいに決まってる。
「それじゃ直はフリーなんだよね?!あたし彼女に立候補しちゃおうかなぁ~♪」
嫌だ。
そんな風に笑わないで。
胸の奥がえぐられたかのようにヒリヒリする。
嫌だよ。
でも、直が望むなら。
その方が直にとって幸せなら。
…仕方ないよね?
「…えーっ未優ちゃんて直が好きだったんだ!?び、びっくりしちゃったー!頑張ってね!」
せきを切ったように吐き出した…嘘の、言葉。
溢れてくる涙を必死で堪えた。
最後くらい笑顔でいなきゃね。
こんなかっこ悪いあたしを見せたくない。
「…っ…バイバイ」
ねぇ…直。
あたし、ちゃんと笑えてる?


