あたしの視界を埋める先輩。 でも心の中は直でいっぱいで。 矛盾した感情と苦しくなる呼吸。 「……!!」 先輩の奥に見えた影。 くっきりと焼きついた2つの影。 あたしは先輩の胸を押して突き放した。 なんて事、してたんだろう… あたし、最低。 避けられなかった、そんなの言い訳。 乾いたはずの涙が瞳を濡らす。 「直…っ」