先輩は少し眉を寄せて見つめた。 「……」 俯いたあたしを見てそうだと確信したらしい。 「…やっぱし。何があった?えらい思い詰めた顔しとるやん…話してみ?」 優しく微笑む先輩は何よりもあったかく思えた。 泣いちゃうくらい…。 「…っ……ぅ」 「あーあ…そない泣いたら、なんか俺が泣かしたみたいやろ?」 「…うぅ…っ…」 「しゃーないなぁ…よしよし」 柔らかく髪を撫でる手。 ダメだなぁ…あたし… この優しい手にまた甘えてしまってる。 だめだな、あたし…