「えぇーー?!…もがっ」
叫び声は直の手のひらによって押さえられた。
静寂へと消える。
「…声でかいっつの」
「ほ、ほぉめん」
訳(ご、ごめん)
解放された口はまた言葉を馳せる。
「女装って…本当に…?!」
あ、でも案外しっくりと…
綺麗な顔してるし、目もくりっと大きいし。
背は高いけど華奢だし。
あ、いや、でもやっぱり…っ
「ぷ」
悪魔は目の前で天使みたいに笑ってる。
その笑顔が本当に可愛くて、女装趣味のことも納得できてしまう。
何にもしなくても、そこらの男子だって惚れてしまいそうな感じ。
「あー…嘘だけど?」


