涙を拭う暇も無く、時間は過ぎていく。



教室。廊下。

学校中が祭りの音で溢れてる。


文化祭が近付いても、あたしはまだ呆然と時の流れに身を任せていた。





「奈緒、どっちがいい?」




選択肢は


黒色のメイド。
桃色のウサギ。


あたし達のクラスはコスプレ喫茶をやるみたい。

ベタ過ぎない?





「えっと…って莉奈、これ選択肢ないよね?」




莉奈はもう既にウサギ姿になっていた。




か、可愛過ぎじゃないですか?

莉奈サマ。