「…っ!?」
奪われた唇。
さっきまでの威嚇なんてもう消えて。
「…~っ!!」
いつもとは違う、乱暴なキス。
それでも反応する心臓が嫌になる。
「…ん…ッ!!」
口内に入り込んでくる熱い舌。
壁に押さえつけられて、角度を変えて落ちてくる…キス。
胸の奥が、揺さぶられる。
「…はぁ…っ」
唇が離れると、直の甘い香りが広がった。
「…油断しすぎ。」
冷たい瞳。
直の綺麗な手があたしの唇をそっとなぞる。
わかんない。
こんなことしてどうして冷静でいられるの?
どうしてそんなに冷たい瞳で見るの?
わかんないよ…


