「ホンマに吠えとる…」

「だっ…」


だって思いつかなかったんだもん!!





「奈緒ってば、もう…」


莉奈、大爆笑。

あぁ可愛い顔が…笑






「可愛いこと言うじゃん」


直の手が優しく髪に撫でた。



「独り占めしたくなる♪」




耳元で囁かれる声があたしを支配していく。






「奈緒…赤いよぉ?」

「ふぇっ…!?」





赤く赤く染まる頬。

温かな橙色を映す瞳。



頬が赤いのは。

胸が熱いのは。


きっと、夕陽のせい。




あたし達は橙色の道を歩いた。

確かな鼓動を感じて。

オレンジに染めていく。




笑顔4つ。

それはそれは愛しい笑顔。