「迎えに来たのよ。」
「…堤さん…」
堤さんは敬浩のマネージャーさん。
「なんで?」
「あるファンの子たちが電話をくれてね。女と歩いてるって、由花ちゃんだったのね。」
さっきの女子高生…
「でも私たち。」
「いい、事情はどうであれ敬浩は芸能人で、由花ちゃんは一般人。そして芸能人の恋人でもあるわ。立場を弁えるのも大切だけれど、第一に彼の今後も考えて。」
「ごめんなさい。」
「今は大切な時期なの、アナタと遊んでる暇も惜しいの。」
「ちょっと待てよ!!俺は遊びでコイツと付き合ってるわけじゃねぇ。マジで付き合ってんだよ!!仕事も頑張ったんだし、いいだろ?」
「とりあえず、少しの間彼に会わないでちょうだい。」
「えっ…」
「帰るわよ。」
そう言って堤さんは敬浩を車に乗せようとした。


