「こんなにゆっくり、歩いたのって初めてかな?」 真っ直ぐ前を見る敬浩に聞いてみた。 「多分…手を繋いで歩いたのも初めてかも。」 「知り合ったときには芸能界に入ってたしね。」 「そうだっけ?」 「そうよ!」 「私初めは、芸能人とかに全く興味なかったし。」 「ウソだ!佐伯さんに憧れてたじゃん!」 「佐伯さんは別だもん。」 「はいはい。」 「妬いてる?」 「妬いてない!」 「結構、可愛いとこあんじゃん。」 「うるさいな。」