「私、栄養士になりたいって思ってる。スポーツ栄養学科に行きたいけど、県外にしかなくて…まだ志望校は決まってないけど、県外の大学になると思う。」



「そっかぁ。栄養士かぁ…結衣、料理出来なさそうだけど大丈夫??」


「ひどい!私だって少しくらい…できるよ。」


「ごめん、嘘だって!でも、前は獣医とか何か言ってなかった?」


「前はそう思ってたけど、それよりも栄養士になりたいって思うようになっちゃったの!」


「何で?」


「笑わないでよ?」

「何?」


「吏玖がプロに行くって言うから。私が食生活とかサポートできたらいいなって思って。」


私は少し俯いて答えた。

吏玖、重いって思ったかな?


「マジ?すっごい嬉しい。俺、若干涙目になってるし。」


吏玖は喜んでくれた。

「じゃあ、俺は頑張ってプロで活躍しなきゃだな。まじ結衣最高!」



「だから、私のこと捨てないでね。」


「捨てないし!逆に俺の方が不安。大学で出会いとか…考えただけでイラッとくるし。」



「私は吏玖しか見えないから大丈夫!」

「俺、結衣に捨てられないように頑張ります!」