「この不思議の国は四つの街に分かれているんです。 一つはこの♠の街、隣が♥、その隣は♦、そして♣の街がある」 「ほえ~」 「なので、この街の者は全員この印をつけているのです」 「あ、よく見たらこの椅子も♠!?」 「今お気づきに?」 この床も♠の柄・・・! すごい。 ―パチン ジンさんが指を鳴らした。 と同時にひらひら舞う、見たことない透き通った奇麗な蝶が。 「っわ、わ」