祖母は天嶺家の現当主なので、その決定には逆らうことは出来ない。 美里もそれが分かっておりそれなりの覚悟もしていたのだが、しかしどうしても納得がいかなかった。 「怪盗スカイが?冗談じゃない」 そう、相手は西の怪盗と呼ばれる怪盗スカイ。 これまでに度々仕事を横取りされ、また横取り仕返してきたライバル同士であった。 婚約者ってことは…男なんだ。 ライバルと言っても直接対決は一度だってなく、それに双方とも変装をするので性別さえも定かでなかった。