ごめんね、綾。あんたは何も悪くないんだけどね。 変な態度をとってしまったことに心の中で謝罪しながら、階段を駆け上がる。 向かう先は、屋上。 鉄製の重い扉を開ければ、心地よい空気が体を包んだ。 春の陽気にさらされてほのかに温かいコンクリートの上を歩く。 そして周囲に誰もいないことを確認すると、 「ふざけんなぁああーっ…!!!」 罪もない青空に向かって叫んだ。