俺は勢いよく部室のドアを開けた。

するとそこには驚いた顔をした彼女がいた。

そう彼女こそ―水川蒼空―


「佐原さん、どうしたんですか!!」

蒼空はびっくりしたような声を出した。

「えぇっと、その…俺はハン…」

「えっ??」

どうやら語尾が小さすぎて聞こえなかったらしい。

"俺、何やってんだよ…"

そう思い、大きく息を吸ってもう一度話した。

「この間はハンカチありがとう。借りてたのを返しに来た」

そう言って彼女にハンカチを差し出した。

彼女はニコッと笑ってくれた。

「私も佐原さんに借りていたハンカチをお返しします。あの時はありがとうございました。」


"うゎッ、めちゃくちゃ可愛い…"