【件名:ゴール裏にいます】

昼食を済ませ、チェックインまでの時間を潰す為に僕ら三人は『萬代橋』へと向かった。

萬代橋は信濃川に架かる橋で、ここ新潟タウンのシンボルだ。
御影石で化粧貼りされた姿は風格がある。
現代の橋は三代目らしい。重厚な六連のアーチがとても美しい橋だった。

次に僕らは宿泊予定のホテルも入っている複合コンベンション施設、朱鷺メッセに向かった。

朱鷺メッセの31階にある展望室は地上125mという日本海側随一の高さから信濃川、佐渡を一望できた。

展望室の喫茶コーナーでコーヒーを飲みながら今後どうするか三人で話し合った。



「とりあえずこの後はホテルにチェックインするとして、それからどうしますか?」

「カニ!」

「カニは夕食で出てきますって、沙希ちゃん・・」

「ううう・・」

沙希ちゃんはどうしてもカニを食べないと落ち着かないらしい。
そんな事なら鮮魚センターで食べれば良かったのに。
沙希ちゃんは自宅へカニを三杯送っていた。

「私はちょっと一人で冷静に考えたいわ・・」

「良いですけど、夜の試合には引っ張ってでも連れて行きますよ。それからちゃんと下着は着けて下さいね」

「!!」

「聞いていたの?」

「そりゃあ、車の中であれだけ騒いでいたら聞こえますよ。ここあさんはホテルのお風呂にでも入ってゆっくりしていて下さい。僕は新潟に来たらどうしても行きたい所があったのでそこに出掛けて来ます」

「じゃあ、あたしも着いてく」

「沙希ちゃんが行ったって面白くないかも知れませんね。それでも良いですか?」

「うん・・だって一人でいてもつまんないし・・」





そういう事で僕らはホテルへと向かった。

『ホテル日航新潟』

このホテルは22〜29階が客室という高層ホテルで、窓からは信濃川や日本海、佐渡などが一望できた。
室内のテレビパソコンはインターネットやメールを無料で利用できる。


「じゃ、勇次くん後でね」

「え!僕と沙希ちゃんがツインの部屋でしょ?」

「何言ってんのよ、名山さんを一人にする訳にはいかないでしょ」

「ま、まあ・・」

「あ、寂しいんだ。お化けでるかもよ・・」

「くだらない・・」

「じゃあ、後でね」