【件名:ゴール裏にいます】

試合が終わって沙希ちゃんを自宅まで送る車の中で僕は会社での出来事を話した。

本社への転勤。そこで待ち受けているであろう仕打ち。
ただ、那比嘉さんとの事は話せない。
代わりに支社長と部長の派閥争いに巻き込まれたと話した。

二つ目の嘘――――。




沙希ちゃんが納得したのかそうでないのかは分からない。

ただ一言、沙希ちゃんは僕にこう言った。

「あたしは勇次くんの事を信じるしか出来ないんだよね。どんなになったって勇次くんについて行きます」

僕は沙希ちゃんに愛されている事を感じた。
それと同時に嘘をついた罪悪感も感じていた。

(ここあさんとの事も話せないよね、当然・・)




「どうせ明日来るんだし泊まってく?」

自宅前に着いた車の中で沙希ちゃんは僕に言った。

「初めてお邪魔した日に泊まるなんて出来ませんよ。今日は帰ります」

「勇次くんてさ、変なとこで真面目だよね。そう言うとこ好きだよ・・」

沙希ちゃんはそう言って僕の頭に手をやると、力強く引き寄せて唇を重ねてきた。

ステーションワゴンの狭い空間が二人の愛の吐息でいっぱいになってゆく。





「おっきくなってる・・」

彼女は僕の自身に手を触れて言った。

「お口でしてあげようか・・」

「何言ってんですか!誰かに見られたら洒落になりませんよ!」

「このまま帰るの?」

そう言って自身を触っている手に力を加えてくる。

「ちょ・・・」

「黙ってて・・・」

僕を見詰める彼女の瞳は妖艶に輝き妖しく濡れていた。

ジーンズのボタンを外し、ジッパーを下げてトランクスの隙間から僕自身を取り出す沙希ちゃん。

しばらく手の平で弄(もてあそ)んでから、口に含んでいった。

「ん・・・」

彼女の温かな唾液と舌の動きに一気に高まっていく。

「あっ―――――」

「んんん・・」





僕は彼女の口の中で果てた。

彼女は唇をすぼめながらゆっくりと僕自身から離れ、コクリと喉を鳴らしてそれを飲み込んだ。






「じゃあ、明日のお昼にね」

何食わぬ顔でそう言った沙希ちゃんを、僕は自宅の玄関に入るまで見送った。