【件名:ゴール裏にいます】

「う〜〜ん・・・」

頭まで掛けられた布団から白い腕が二本伸びをしている。

「ぷふぁ〜。あ、勇次くん起きた?おはよう」

二本の腕が降ろされ、その間から顔が出てきた。

「ここあさん・・・」

「うん?なに?」

「何でここあさんがいるんですか?ここはどこです?」

「勇次くん何にも覚えてないんだ」

「覚えてないってなにを・・」

「夕べ大変だったんだよぉ。お店では暴れるは、ここまで来ても暴れてた。ま、違う意味だけどね」

ここあさんはお店にいる時とは雰囲気が変わっていた。

「よっこらしょ・・。なんか飲む?頭痛いでしょ?お水持って来るね」

そう言ってここあさんはベッドから降りると小さな冷蔵庫まで歩いて行く。

・・・真っ裸で。

いや、申し訳程度の小さな布のパンツは履いてた。

「ここあさん・は、裸・・」

「うん?今さら良いでしょ裸くらい。それより本当に何も覚えてないのぉ」

冷蔵庫の中を物色しながら言う。

「いえ、はい・・」

「どっちよ」

笑いながらミネラルウォーターの入ったペットボトルを持って僕の横に腰掛ける。

目の前にはここあさんの形の良い胸が二つ・・。

「はいどーぞ、ご主人さま」

「あ、はい。すいません・・」

「昨日お店からテイクアウトしたのは勇次くんだよ」

「テイクアウト?」

「そう。昨日飲んでる時にマネージャーからテイクアウトの話し聞いて五万円入りの封筒渡したでしょ?最初はももちゃんが付くはずだったんだけど、飲み過ぎて酔っ払ってるからってマネージャーが私に付くように言ったの。もちろん権田さんも了解の上で」

「権田・・さんは?」

「まだ仕事が残ってるからって帰っちゃったわよ」

途切れていた記憶が段々と蘇ってくる。

「そう言えば昨日の権田さんの様子、おかしかったわね。こっちはそれ所じゃ無かったからあまり気にも留めなかったけど」

「それ所?」

「ももちゃんが私が付く、私が付くって聞かなくって」

頭がガンガンしていた。

「ももちゃんあなたの事好きよ。あんなに駄々をこねたももちゃん初めて見た。マネージャーからお前には無理だって言われても全く聞こうとしなかったわ」