2001 Jリーグディビジョン2
《第36節》
大分トリニータvs京都パープルサンガ
アパートの駐車場にステーションワゴンを滑り込ませ、僕らは大分川の土手の上を市陸まで歩いた。
穏やかな風の吹く川の上では近くの高校の生徒が漕ぐカヌーが水面を気持ち良さそうに滑ってゆく。
それを左手に見ながら三人でゆっくりと歩く。何人もの青い服の人達が僕らを追い越して行った。
その人の列は、すでにナイター照明の入った競技場に吸い込まれるように消えてゆく。
沙希ちゃんと千尋ちゃんの携帯を使った会話はまだ続いていた。沙希ちゃんの問い掛けに千尋ちゃんが器用に携帯のボタンを操り、沙希ちゃんはそのディスプレイを見ながらの会話だ。
「勇次くん、千尋ちゃんがお祭りみたいだねって」
「お祭りですか?確かにお祭りかも知れないですね」
二人の少し後ろを歩いている僕に会話の内容を教えてくれながら笑顔が絶えないと言った様子の沙希ちゃんと千尋ちゃんだった。
競技場に着くと僕らはゴール裏を目指した。千尋ちゃんと一緒だったのでメインスタンドに行く事も考えたのだが、やはりサッカーの楽しさを教える為にはゴール裏が一番だろうとの考えだった。。
だがやはりゴールの真裏は避けた。
ゴール裏の雰囲気を味わえれる程まで近付き、沙希ちゃんの持ってきたビニールシートを芝生の上に敷いて三人で腰を下ろした。
「遅いじゃないのよ、何やってたんだか」
不意に後ろから声を掛けられ振り向くと、そこには名山さんが腕を組んで立っていた。
「名山さん!久しぶりぃ!」
沙希ちゃんがいち早く立ち上がると名山さんに飛びついていった。
「沙希さん、連絡くれてありがとう。嬉しかったわ、約束覚えていてくれて」
「ううん、こっちこそありがと。来てくれて嬉しい」
「名山さん、ちょっとぶりでした。痩せたんじゃないですか?」
「お世辞が言えるようになったのね、勇次くん」
「お世辞なんてとんでもないですよ。本心からです」
「あら?その子は?」
「紹介します。千尋ちゃんで〜す。勇次くんの勤めてる会社の社長さんの娘さんなんです。サッカー観たいって言うから連れて来ちゃった」
沙希ちゃんが慌てたように千尋ちゃんを紹介した。
《第36節》
大分トリニータvs京都パープルサンガ
アパートの駐車場にステーションワゴンを滑り込ませ、僕らは大分川の土手の上を市陸まで歩いた。
穏やかな風の吹く川の上では近くの高校の生徒が漕ぐカヌーが水面を気持ち良さそうに滑ってゆく。
それを左手に見ながら三人でゆっくりと歩く。何人もの青い服の人達が僕らを追い越して行った。
その人の列は、すでにナイター照明の入った競技場に吸い込まれるように消えてゆく。
沙希ちゃんと千尋ちゃんの携帯を使った会話はまだ続いていた。沙希ちゃんの問い掛けに千尋ちゃんが器用に携帯のボタンを操り、沙希ちゃんはそのディスプレイを見ながらの会話だ。
「勇次くん、千尋ちゃんがお祭りみたいだねって」
「お祭りですか?確かにお祭りかも知れないですね」
二人の少し後ろを歩いている僕に会話の内容を教えてくれながら笑顔が絶えないと言った様子の沙希ちゃんと千尋ちゃんだった。
競技場に着くと僕らはゴール裏を目指した。千尋ちゃんと一緒だったのでメインスタンドに行く事も考えたのだが、やはりサッカーの楽しさを教える為にはゴール裏が一番だろうとの考えだった。。
だがやはりゴールの真裏は避けた。
ゴール裏の雰囲気を味わえれる程まで近付き、沙希ちゃんの持ってきたビニールシートを芝生の上に敷いて三人で腰を下ろした。
「遅いじゃないのよ、何やってたんだか」
不意に後ろから声を掛けられ振り向くと、そこには名山さんが腕を組んで立っていた。
「名山さん!久しぶりぃ!」
沙希ちゃんがいち早く立ち上がると名山さんに飛びついていった。
「沙希さん、連絡くれてありがとう。嬉しかったわ、約束覚えていてくれて」
「ううん、こっちこそありがと。来てくれて嬉しい」
「名山さん、ちょっとぶりでした。痩せたんじゃないですか?」
「お世辞が言えるようになったのね、勇次くん」
「お世辞なんてとんでもないですよ。本心からです」
「あら?その子は?」
「紹介します。千尋ちゃんで〜す。勇次くんの勤めてる会社の社長さんの娘さんなんです。サッカー観たいって言うから連れて来ちゃった」
沙希ちゃんが慌てたように千尋ちゃんを紹介した。

