「あ、おはようございます・・」

沙希ちゃんの雰囲気がちょっと違っていた。

「入っていい?」

「どうぞ。ってまだ浴衣着てるんですね。そのまま朝食に行くんですか?」

僕の問い掛けには答えずに彼女はベッドまで歩くとそのまま腰掛けた。

不思議に思いながらも僕は備え付けの冷蔵庫からミネラルウォーターを一本取り出し、キャップを開けて口を付けた。

「勇次くんも座って・・」

「はい?どうかしたんですか?」

僕が彼女の隣に座ると、沙希ちゃんは立ち上がり、浴衣の帯を解いていった。

思わず口に含んだミネラルウォーターを噴き出しそうになる。

「ちょ・・」

浴衣の下から黒い下着姿の沙希ちゃんが現れた。

(これはまるでここあさん?)

「あのね、名山さんにガーターベルトの付け方習ったんだけど・・見せてこいって・・」

「名山さんが言った?」

コクリと頷く沙希ちゃん。

「どう?変かな?」

「全然変じゃないですよ。むしろ似合ってます。とてもセクシィですよ」

「あ、あのね、このパンツなんだけど・・」

「はい?良いんじゃないんですか?」

「えっと・・パンツに切れ込みが・・入ってて・・」

彼女はそう言って、僕の肩を抱くようにしながら膝の上に座ってきた。

「切れ・・込み?」

「うん。このパンツだったら脱ぐ必要ないからって・・」

(そう言う事か。なるほど穴の開いたパンツって訳ね)

「で、見せて来いって?」

「う、うん。名山さん散歩に出掛けるからって。勇次くん誘惑して来なさいよ、だって」

そう言う彼女の吐息は既に熱くなっていた。

「ね、触って・・」

唇を合わせながら彼女は少し脚を開く。

僕は右手で彼女に触れた。

沙希ちゃん濡れていた――。

僕はそれを指ですくい取るようにして彼女の敏感な部分に擦りつけるようにすると、合わせた唇が激しく僕を貪(むさぼ)り、彼女のくぐもった吐息が漏れてくる。

「あ・・ダメ!」

彼女は凄い力で僕を抱きしめたあと、全てを開放したようにベッドの上に倒れ込んだ。



僕の膝の上には彼女の跡がはっきりと残っていた。

「勇次くん・・来て・・」