千夏は、茜が友達として好きだった。



正反対の性格。


茜は、男好きだし、

それこそ


取り柄などないような子でも、あの元気な口調が気に入っていた。

でもまさか。



それに苦しめられるとは、思ってもみなかった。



ショックだった。



(消えちゃいたい)



そんなことを思いながら、歩いていた。


『これをあげよう。ただし、効果は24時間。ヒッヒッヒ
。あんたみたいな美人なら、そうとうなものになるよ?』



老人は、千夏の手に、未開封のあめ玉をおしつけた。



「いらな……」



老人は消えていた。