「原因はなんなのか知らないけど
仲直りするならさっさとしなよ?
じゃないと明日の朝、1人で学校に来ることになるよ?」
梢がそう言い切ったところでチャイムが鳴って。
席に戻る梢。
別に…いいよ、それはそれで。
廉と朝一緒に来れなくたっていいよ。
だって一緒に来なかったらからかわれることもないでしょ?
『朝から熱いな、お二人さん』
なんて言われることなくなるんだもん。
別に…いいんだ。
なんて心の中で自分自身にウソをつく。
ホントはイヤなのに。
ホントは廉が毎朝迎えに来てくれるのが嬉しいのに。
あたしってばどこまで可愛くない女の子なんだろう。
廉に対していつも口は悪いし、
意地張ってばっかりで
素直じゃないし。
こんな可愛くない女の子。
きっと廉、いつか愛想尽かしてキライになっちゃうよね…?
頑張って素直になるから…
だからお願い。
キライにだけはならないで。


