ベットに寝転がる。
そしてさっきの竜馬くんを思い出す。
竜馬くん…
あたしのタイプ、ピッタリなのに。
王子様みたいな人をあたしはずっと探してたはずなのに。
でもあたし…竜馬くんを選べないよ…
さっきまでドキドキしていた鼓動はだいぶ静かになる。
だけど顔が火照っていて熱い。
「雫ちゃん?起きてる?」
カーテンの向こうから保健の先生の声。
「あ、はい。起きてます」
「廉くんが来てるわよ」
え?!廉が?!
なんで?どうして?
今…授業中じゃない。
「先生、ちょっと職員室行ってくるね」
そんな保健の先生の声がしたあと、隣のベットに誰かが来たのが分かった。
「雫?体調悪いってホント?」
「……ホントだよ。
廉みたいにウソつきじゃないの」
隣のベットに来たのはやっぱり、廉だった。


