―――― 新学期が始まり、特に何もなく平和な日々を過ごしていた。 俊哉にはあの日のことは言わなかった。 言ったらきっと俊哉は忙しくても迎えに来ようとするだろうし、優しい俊哉にこれ以上心配をかけたくなかった。 それに他の男に助けてもらったなんて言ったら、俊哉に悪い気がした。