その人物は漆黒の髪、すごい整った顔立ち……。 直感でこの人が梓美の言っていた『王子様』だと分かった。 王子様はあたしがいたなんて思ってないようで目を見開いて固まっている。 「お前、誰?」 「………えっと…」 まさか声をかけられるなんて思ってないからパニック状態。 普通の男子ならいいものの、いきなり王子様だ。 ハードルが高すぎる。