先に“帰宅”したわたしは部屋着に着替えてあなたの“到着”を待つ。 わたしが見つめる写真には、昔の私とあなたが並んで写っている。 私の実家の前での2ショット。 中学3年生の時の物。 思春期特有のふっくらと張りのある頬は少し赤く、小さな頃からお隣さんとして育ったあなたに恋をしている証拠。 この写真を撮った3週間後、私はあなたとは離れた遠い土地に引っ越す事になった。 写真の中の2人はそんな事も知らず眩しいほどの笑顔をわたしに向けてくる。