「はぁ!?お前たち何を言っているんだよ?お前たちもやっただろう?坂本に辞めろ!!って言ったり、みんな同罪だ」

「あんたが…みんなを脅したんじゃない?私…怖い。あんなことで坂本先生が死ぬなんて思ってもみなかった。怖い…」
その子は自分の行く末が心配で怖いのではない。

自分がイジメられないために。
自分を守るために…
坂本先生をイジメることに加担したけれど。
坂本先生が自殺した…
もう。
坂本先生には会えない。
ごめんなさいって言いたくても。
言えない…

それが、怖い。


「私も…何かイヤ。私たち悪いことしたんだよ?私たちがしたことで…坂本先生は死んだ。自殺といっても、そこまで追い込んだのは私たちだから…私たちも殺人者と一緒なんだよ…」
泣きながら言った。

でも…そんなことは関係もない海人は。
「お前たちはバカか?昨日…教頭も言っていただろう?自殺する人間が心が弱いって…」


「お前さ…もし、問題になっても母親がもみ消してくれるって思っているんじゃないの?みんなは同罪と言っておきながら問い詰められたら、お前が1番に裏切る!そして、母親にかばってもらうんだよ。うちの海人はクラスの子にそそのかされたとか言って…最低だ」

この男子生徒の発言によって、海人の立場は弱くなった。