「私も…もうイジメは見たくない。昨日、美晴のお父さん見て…悲しかった。悲しかったというよりも怖かった…本当に美晴のお父さんが誰かに仕返ししそうで…。もし、あれが私達のクラスの誰かが自殺したら…あぁやって言われたり、人がいなくなるってことが怖いって感じた…もう、私もイヤだ!!」

朋ちゃんが言った…

「私も…」

クラス中から声が上がる。
みんな、イジメなんて嫌だったのだ。

だけど。
私たちがこうして声をあげるようになったのも。

美晴や坂本先生が自殺したから。
美晴が自殺しなくて…
昨日みたいなことがなかったら。
私たちはずっとイジメを続け、見ないふりをしていた。