言葉にならない。 なんという面白さだ。 「し、師匠……!」 人生の生き字引として、オレはアンタについてゆく。 アンタの面白さをオレは奪う! 信号が青になり、オレはババアの後をそっと尾行する。 スクランブル交差点の途中で重そうに荷物を床に置き、腰をさする老女。 老女の上着が少しめくれて、エレキバンらしき湿布がかいま見えた。 プッ、体を張った(いや、体に貼った?)ネタとは……、さすが師匠! 次はいったいどんな面白さを見せてくれるのか? ・