階段を通るたびに鳴くんで困ってるんだよ。

でもこの階段は僕専用だから僕しか通らないからいいんだけど。

「みんなうるさいからってあっちの階段を使うんだよ。ほら」

指差した方に202号室、つまり僕の部屋201号室のとなりに住んでいるスーザンがいた。

彼女、じゃなくて彼はいわゆるオカマだ。

今日も夜の仕事に行くのだろう。

「どうぞ」


「おじゃましまーっす!」さっきまで泣いていたとは思えないほどうるさい声で入っていった。