「まだ入れないけどね」


6月も後半。


だけど海へ入るにはまだ肌寒い。


「でも風と砂が気持ちいいんだ」


そう言って孝ちゃんはパンツの裾を捲りあげ、裸足になった。


「ほんとだね。なんだか落ち着く」


裸足になった私達はしばし黙って風を感じていた。