翌朝………


「なにこれ〜!!」


リビングの散らかり様を見て
呆れた様子で明が言う。


「帰ってきたら片付けるってば。」

「嘘だね!」

「ちゃんとやるよ〜!」

「いいわよ。お母さんがやっとくから。」

「ラッキー!」

「ったく。甘いな〜お母さん。だから、はーちゃんはこんななんだよ!」

「親に甘えて何が悪い。」

「都合の良い時だけじゃん。」

「あんたに言われたくないんですけどぉ。」

「はぁ?」

「末っ子ながらの要領の良さって言うか…誰にでもなつっこくて、良い子振るのが得意でさ!」

「やめなさいよ〜朝から。」


キッチンから母親が忠告するも…

「お母さんくらい味方に付けたっていーじゃん!」

「何言ってんの?」

「ブラコン。」

「はぁ?」

「昨日、部屋で話てたでしょ。何を兄妹で夜中に話しすることがあんの?気持ち悪い。」

「パソコン見てもらってたの!」

「まーくん、あんたには優しいもんね〜。」

「さすがにミシンは解らなかったんじゃないの。アレ?嫉妬してんの?気持ち悪い。」

止まない口喧嘩に

「いい加減にしなさい!」

万能包丁をチラつかせて見せる
母であり医者の妻、弥生だった。