上條家の構成は…………


父、敏男。職業、医者。

母、弥生。パート勤務。

長男、将人。
生まれてすぐ、母親が他界。
昔の将軍のように、産みの親に育てられなくても、立派な大人に成るようにと、その母が名付けた名前。
無事、大学卒業。
そして、就職先も決定。

長女、遥。
唯一、敏男と弥生の子供。
身籠った遥が、弥生の運命と敏男の人生を変えたのだとして、この幸せが永遠に続くようにと名付けられた。
彼氏である哲司との、今の幸せが、遥か彼方の未来まで続くようにと願う。

次女の末っ子として育てられた、明。
弥生の妹と、若き日に結ばれなかった人物との間にできた子供。
出生は不幸でも、明るく育つようにと命名され、姉夫婦に預けられる。
この春、高校卒業。
いつか、父親の役にたてればと、(父親が開業医になればの話だが…)医療事務の資格取得のための勉強中。
なぜならば、
上條家長男の嫁になるのだから!


そう、明と将人は、ついに、
婚姻届けを提出!

晴れて二人は夫婦となった。



「さて!」

「さて!じゃあ、行きますか?」

「行きますか!あの家に!」

「うん!帰ろ!あたし達の、あの…………お家に帰ろう!」


――――――〈完〉――――――