お家に帰ろう。

四月………

遥は高校を卒業して、附属の大学に進学した。


サークルも決まり、戸惑いと期待を胸に、新入生を歓迎する“新歓コンパ”と言うものに参加し、
友達に着いて、二次会のカラオケへも、少しだけ顔を出すことになった。


幹事が段取りを組んでいる間、
店の前にたまって、立ち話をしていると、


「遥。」


名前を呼ばれ振り返ると、

「テツ〜!」


友達と遊びに来ていた哲司と出くわした。


「何?めかし込んで。」

「うん。サークルのね、」


そこに、哲司の友達が入ってきて、
「テツ、こちらの方とは、どんな知り合いっすか?」

「あ、幼なじみ…?」

「へー、見たところ、大学生かとお見受けしますが…」

「あぁ、2こ上。」

「マジ〜!フ〜っ!」


そんな、発情期真っ只中の高校生に、

「今晩わ。」

と、微笑みかける遥。


すると、遥の友達らしき2人の女性が、

「あれ、高校生?はるぅ、紹介してよぉ。」

とやって来て、サークルと関係のないところで、盛り上がりをみせていた。


その中には市川の姿もあり、

「明のねーちゃん。」

哲司は耳元で囁いた。