お家に帰ろう。

「テツから聞いたよ。まーくんの怪我、どんな?」

「え?」

「今日、行ったんでしょ?テツがまーくんのちのそばで見かけたって…で、全部聞いた。」

「あ…」

「知ってるって!内緒なんでしょ?言わないよ。」

「う、うん。(テツに見られてた?いつ?!)」

「でも、やっぱりまーくん、あんたには言うんだね。」

「ボッコボコだもん。一人暮らしには支障が…」

「…」

「はーちゃん、ごめんね。あたしが」

「いーの!」

「でも、」

「翔ちゃんのことはテツから聞いてるし、それが一番ショックだったんだけど、その怒りを何処にぶつけたら良いのか分からなくて…なのに、明のコトの方がずっと悲惨で、なのに“また明に主役をもってかれたー”って…私はいつも、自分のことばっかり。」

「はーちゃん。」

「テツに怒られちゃった!」

「テツが?…恐いもの知らずだねアイツ。」

「あんた、お父さんに会ってるんだって?」

「え?」

「ごめん。聞こえちゃったんだよねぇ。」

「あ…うん。でも、もう会わないよ。」

「なんで?だって、本当のお父さんだよ!」

「あたしのこと、なんにも知らない人だもん。そーゆーのとか…色々分かったから、もうイイの。」

「…そっか。」

「このことはお父さんやお母」

「分かってる!言わないから大丈夫。」

「ありがと。」

「さてと!」

「何?」